2016-08-02から1日間の記事一覧

8月20日シンポジウム・パネリスト報告要旨③

有馬義貴氏によるパネリスト報告の要旨をご紹介します。 「作り物語の〈時代〉─『狭衣物語』成立の背景─」 『狭衣物語』の冒頭部には、源氏の宮を思慕する主人公狭衣の描写の後に、「この頃、堀川の大臣と聞こえさせて関白したまふは」云々という一文がみら…

8月20日シンポジウム・パネリスト報告要旨②

高橋由記氏によるパネリスト報告の要旨をご紹介します。 「頼通時代の後宮文化 ─『四条宮下野集』とその周辺─」 後冷泉天皇の皇后寛子は、関白頼通四十五歳のときに生まれた実子で、唯一の女子である。隆姫女王所生ではないためか入内以前の寛子の動静は知れ…

8月20日シンポジウム・パネリスト報告要旨①

加藤静子氏によるパネリスト報告の要旨をご紹介します。 「和歌宰領者としての頼通 ―和歌六人党藤原範永という視座から―」 頼通二度目の歌書蒐集に関係する「納和歌集等於平等院経蔵記」(惟宗孝言)は、延久三(一〇七一)年九月頼通八十歳の時のもの。「経…

8月20日シンポジウム基調講演要旨

和田律子氏による基調講演の要旨をご紹介します。 「藤原頼通の文化世界 ─文化発信と知の共有の基層─」 頼通文化世界は、個個の文化活動が、人的環境の連鎖のなかで享受者を意識し、先行作品および当代の清新なことばや発想の共有を前提に、世に提示されたとこ…

8月20日シンポジウムの趣旨です。

8月20日(土)シンポジウム「藤原頼通の時代と文化世界」の趣旨文をご紹介します。今回のシンポジウムを統括する、司会の横溝博氏が作成したものです。 『更級日記』の作者・菅原孝標女は、藤原頼通の時代を生きた人でした。藤原道長の息・頼通の時代は、後…